内容説明
歴史のなかに「生きること」を問うことはいかにして可能か。書かれたことから、聞き取ったことまで、多彩な史料を読み解き、人びとが「生きること」にどう向き合ってきたのか、新たな光をあてる。
目次
序論 歴史のなかで「生きること」を問う―問い方をめぐる課題と方法
第1部 近世から近代へ(女・子どもの「いのち」を守る社会的紐帯の形成―幕末から近代初頭の日記にみる;「結社の時代」を生きる―伊香西浅井郡相救社の設立;近代民間福祉の出発―明治前期の秋田町を対象として;近代日本を漁業出稼ぎで生きる―経営史料からのアプローチ;論点1 近世から近代を生きる―ヨーロッパと日本)
第2部 近代から現代へ(東北大凶作を生き延びる―一九三〇年代の岩手農民と母子衛生・保健医療活動;生きる術としての示威行動―飢餓突破川崎市労働者市民大会にみる戦時と戦後;山間の地で生きること―兵庫県関宮町を事例として;共同的記憶がつくる「民主主義」―高度成長後のムラを生きる;論点2 新自由主義の物語を超えて―イギリスと日本)
結び 総括と展望―「歴史の現場」に即して
著者等紹介
大門正克[オオカドマサカツ]
早稲田大学教育・総合科学学術院特任教授。1953年生まれ、一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)
長谷川貴彦[ハセガワタカヒコ]
北海道大学大学院文学研究院教授。1963年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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