内容説明
全国的に深刻化している空き家問題に焦点を当て、その構造、背景と対策を様々な研究領域から多面的に分析するとともに、空き家の有効利活用の取り組みを紹介、今後を展望する。
目次
日本における空き家の概況と先行研究の動向
第1部 総論(空家特別措置法施行前後の自治体対応と今後―空き家の「点」と「面」からの対策;空家法の補完機能としての空き家条例の実態―多様性・実効性・公平性の観点から;空き家問題の一考察―政府・コミュニティの視点から)
第2部 空き家問題と法(特定空家等に対する行政代執行と費用回収;空き家条例における緊急安全措置の法的考察;民法による空き家問題解決の可能性―財産管理人制度の活用を例にして)
第3部 空き家問題への対策(都市のスポンジ化と空き家対策のあり方―高崎市空き家緊急総合対策の実績等を踏まえて;NPOと自治体の空き家対策事業―高崎市「地域サロン改修助成金」を例として;人が集まる場所としての空き家の利活用―担い手のモチベーションと地域間の人材をめぐる競争)
第4部 空き家問題の実態と課題(人口置換が進む住宅地と空き家化の抑止―西武吉井ニュータウン南陽台を事例として;長寿命化の視点からみた地方都市の空き家―前橋市の実態を踏まえた空き家政策の提言;空き家対策と都市計画の連携―空家等対策計画の重点地区に着目して)