内容説明
2014年に世界遺産登録された富岡製糸場。日本の近代蚕糸業の興隆と衰退までを共にした産業遺産の軌跡と現況を、経済史や地域史、地域再生の視点などから明らかにする。
目次
1 総論(日本蚕糸業と群馬;日本蚕糸業研究の足跡)
2 戦前の日本蚕糸業の展開と富岡製糸場(富岡製糸場の設立とその意義;和田英と『富岡日記』―東アジアの近代化と日本;近代世界市場における日本生糸―とくに中国生糸との競争;原富岡製糸場の経営・技術革新―大久保佐一所長の理論と実践;群馬県組合製糸の器械化開始過程;明治末期~昭和初期における製糸場の立地変化;製糸業における技術改良と群馬県の生産体制;群馬県における養蚕業の展開)
3 戦後の日本蚕糸業と群馬県(群馬県の山村における養蚕衰退後の地域の対応と限界化問題)
4 世界遺産登録と地域振興(富岡製糸場と絹産業遺産群―世界遺産登録までの道のり;富岡製糸場の遺産を活かしたまちづくりとその課題;蚕糸業政策の新展開と地域養蚕振興の課題;製糸工場の盛衰にみる産業考古学からのアプローチ)
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