内容説明
深沢村の土蔵から五日市憲法草案を発見し、学会に波紋を投げた剛骨の民衆史家が、宮沢賢治や保阪嘉内の生き方を考察しつつ、現代を呻吟するわれらに何が欠けているかを問いかける。
目次
近代の光と闇(歴史家の見た宮沢賢治の光と闇;甲斐の人・保阪嘉内と林清継 ほか)
多摩という創造の場(近代多摩の民衆史;半世紀ぶりに完結した『北村透谷』 ほか)
憲法について三題(五日市憲法草案の発見―その歴史的意義;江井秀雄の千葉卓三郎論 ほか)
敗戦と青春(江成常夫『鬼哭の島』をめぐって;五七年目の再会 ほか)
六人の歴史学者(吉沢和夫と日本民話の会;服部之総とノーマン―『クリオの顔』 ほか)
著者等紹介
色川大吉[イロカワダイキチ]
1925年、千葉県佐原市生まれ。1944~45年、海軍航空隊。1948年東大文学部国史科卒業。東京経済大学名誉教授。演劇人、登山家、旅行家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2023/08/14
メルセ・ひすい
2
五部構成。「近代の光と闇」「多摩という創造の場」「憲法について三題」「敗戦と青春」「六人の歴史学者」 核心は近代の光と闇…「光」としての宮沢賢治論そして、賢治をめぐる人間群像のなかに輝きを、「闇」としてはオウム真理教団と教祖浅原彰晃の分析のなかに追う。「憲法について三題」…深沢村の土蔵から五日市憲法草案を発見し、学会に波紋を投げた剛骨の民衆史家・色川大吉。その彼が、宮沢賢治や保阪嘉内の生き方を考察、現代を呻吟するわれらに何が欠けているかを問う。★」「敗戦と青春」と」「六人の歴史学者」は自分史的な回顧論考。2013/03/09
Hiroki Nishizumi
1
宮沢賢治、林清継、麻原彰晃あたりまでは興味深く読めた。あとはちょっと微妙かな‥‥2017/01/11