出版社内容情報
●内容紹介(版元ドットコムより)
アジア地域におけるグローバリゼーションの展開が21世紀の世界をどのように変えていくか。経済や開発、階層、都市と農村、家族、人の移動、紛争、下層民などをとりあげて描く。
内容説明
目を見張る経済発展と目を覆う貧困。アジアのグローバリゼーションの展開は、21世紀をどう変えるのか。経済成長、開発と政治、移動、都市化、紛争、下層を焦点に、その動きを捉え、描く。
目次
序章 アジアのグローバリゼーションとその後
第1章 グローバル化する中国の歴史的位相
第2章 インド経済の躍進とアジア経済の行方
第3章 二〇世紀の開発システムをどう見るか―二〇世紀から二一世紀への開発システムの変化と連続性
第4章 グローバリゼーションとアジアの地域主義―紛争解決と安全保障を中心として
第5章 グローバル化と下層問題―野宿者・外国人労働者からみる現代日本
第6章 アジア太平洋の人の国際移動とアジア系専門職移民
第7章 アジアにおける都市農村関係の変容と都市化の意味
著者等紹介
水島司[ミズシマツカサ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授。1952年生まれ。博士(文学)東京大学
田巻松雄[タマキマツオ]
宇都宮大学国際学部教授。1956年生まれ。筑波大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
1
日本は、アジアは、世界は、そして人間は、いったいどこへ向かおうとしているのだろうか。漠然とした自由主義、それはバラバラの個人や国家にしか価値の所在を認めない価値相対主義でもあり、結局はそこへ発散して行くしかないのだろうか。本書は、グローバリゼーションが、そのような価値相対主義的世界観でもなく、アメリカを中心とした経済偏重の自由主義的世界観でもない、多様な価値観を前提としながらも、より高次の共通価値を模索して行こうとするコミュニタリアニズム的な世界観でもあるということを示してくれたような気がする。→(2)2016/05/06