内容説明
ドイツにおける地域自治の歴史を紐解く上で外せない問題のひとつに、農村下層民の問題がある。本書は17世紀末から19世紀中頃の地域の自律性の一側面に、下層民に対する定住管理問題という観点から接近する試みである。
目次
序章(問題関心;課題と方法―定住管理問題 ほか)
第1章 近世後半のマルク共同体・領邦当局と下層民定住(近世オスナブリュック地方の農村社会;領邦当局の定住政策―定住に対する領邦当局の影響力の限界 ほか)
第2章 近世末の下層民問題と定住管理体制の再編(近世末の下層民問題―メーザーの立法の背景;領邦当局の対策―メーザーの立法 ほか)
第3章 3月前期の「大衆窮乏」と定住・結婚規制(3月前期の農村社会と下層民;定住・結婚規制条例の成立とオスナブリュック地方 ほか)
第4章 3月革命と定住管理(1840年代中頃の貧窮化対策の議論・試行と定住管理;3月革命期の農村社会の状況 ほか)
終章(定住管理体制の構造と展開;下層民管理と農民の自律性)
著者等紹介
平井進[ヒライススム]
1966年、熊本市に生まれる。東京大学教養学部教養学科卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学、東京大学)。小樽商科大学商学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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