パトリオティズムとナショナリズム―自由を守る祖国愛

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  • サイズ B6判/ページ数 343p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784818818927
  • NDC分類 311.3
  • Cコード C3031

出版社内容情報

パトリオティズムとナショナリズムは同意語として使われ、愛国心や国家への忠誠など訳語も混合されてきたが、じつは全く異なる正反対の意味を持つ言葉だと説き明かした1冊!

内容説明

国を愛するということは、いかに可能なのか?祖国愛とは、自由な共和制の下にある国家のみに存在するという。中世から現代までの文献を、詳細かつ緻密に読み解いてみせる。

目次

第1章 共和主義的パトリオティズムの遺産
第2章 衰退と復活
第3章 古代のパトリオティズムと政治
第4章 ナショナリズムという言葉の誕生
第5章 パトリオティズムのナショナリズムへの変質
エピローグ ナショナリズムを脱却するパトリオティズム

著者等紹介

ヴィローリ,マウリツィオ[ヴィローリ,マウリツィオ][Viroli,Maurizio]
1952年イタリアに近いルーマニアで生まれる。ボローニャ大学で哲学を専攻し、フィレンツェのヨーロッパ大学で社会政治学のph.Dを取得。現在、プリンストン大学にて政治学教授。ルソー・マキアヴェッリの研究を主に、イタリアルネッサンス期の市民のヒューマニズムに詳しい。古代ローマ共和主義の伝統的価値である、自由(公共善)、思いやり(得)、自由を守るパトリアへの献身と愛着(パトリオティズム)をキーワードに、共和主義パトリオティズムの鉱脈を、様々な場所と時代の文献、著述、手紙等の中の、時代状況を物語るレトリックを通して、それを雄弁にパラフレーズしながら読み解く。共和主義的パトリオティズムは、ナショナリズムとも、さらにはリベラリズムや共同体主義とも明確に区別すべきもので、ナショナリズムを排した共和主義的パトリオティズムが、現代市民が持ちうる最良の市民道徳であると熱く唱えている。本国イタリアでは市民として公共のための活動に参加し、またラ・スタンパ紙のコラムニストでもある

佐藤瑠威[サトウルイ]
1947年生まれ。慶応義塾大学法学研究科修士課程修了。現在、別府大学教授

佐藤真喜子[サトウマキコ]
1953年生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。東京アカデミー大分校講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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メルセ・ひすい

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8-38 赤134パトリオティズム=◎は何よりも共和政体とそれが認める自由な生き方を志向するものであり、それは人間に慈悲深く寛大な愛情を強めていくものである。今、社会主義イデオロギーの衰退によって民族紛争が極めて深刻な問題となり、民族的境界を越えて人間を連携させうる思想としての◎の意義がある。◎という言葉を、ヨーロッパ思想史的に解明するだけでなく、その意義を明らかにし、現代に生きる人間に、ナショナリズムとは本質的に異なる祖国愛のあり方の可能性を示唆する。2007/04/18

takao

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ふむ2025/06/15

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