出版社内容情報
パトリオティズムとナショナリズムは同意語として使われ、愛国心や国家への忠誠など訳語も混合されてきたが、じつは全く異なる正反対の意味を持つ言葉だと説き明かした1冊!
内容説明
国を愛するということは、いかに可能なのか?祖国愛とは、自由な共和制の下にある国家のみに存在するという。中世から現代までの文献を、詳細かつ緻密に読み解いてみせる。
目次
第1章 共和主義的パトリオティズムの遺産
第2章 衰退と復活
第3章 古代のパトリオティズムと政治
第4章 ナショナリズムという言葉の誕生
第5章 パトリオティズムのナショナリズムへの変質
エピローグ ナショナリズムを脱却するパトリオティズム
著者等紹介
ヴィローリ,マウリツィオ[ヴィローリ,マウリツィオ][Viroli,Maurizio]
1952年イタリアに近いルーマニアで生まれる。ボローニャ大学で哲学を専攻し、フィレンツェのヨーロッパ大学で社会政治学のph.Dを取得。現在、プリンストン大学にて政治学教授。ルソー・マキアヴェッリの研究を主に、イタリアルネッサンス期の市民のヒューマニズムに詳しい。古代ローマ共和主義の伝統的価値である、自由(公共善)、思いやり(得)、自由を守るパトリアへの献身と愛着(パトリオティズム)をキーワードに、共和主義パトリオティズムの鉱脈を、様々な場所と時代の文献、著述、手紙等の中の、時代状況を物語るレトリックを通して、それを雄弁にパラフレーズしながら読み解く。共和主義的パトリオティズムは、ナショナリズムとも、さらにはリベラリズムや共同体主義とも明確に区別すべきもので、ナショナリズムを排した共和主義的パトリオティズムが、現代市民が持ちうる最良の市民道徳であると熱く唱えている。本国イタリアでは市民として公共のための活動に参加し、またラ・スタンパ紙のコラムニストでもある
佐藤瑠威[サトウルイ]
1947年生まれ。慶応義塾大学法学研究科修士課程修了。現在、別府大学教授
佐藤真喜子[サトウマキコ]
1953年生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。東京アカデミー大分校講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
takao