内容説明
新世代を代表する歴史家が、最新の研究成果をもとに国家の活動に焦点をおいて首都交通、公企業、戦時期の対独協力、戦間期の通貨・金融を論じたユニークな20世紀仏資本主義論。
目次
第1章 二〇世紀前半における資本主義、国家および社会―フランスにおける国家の三つの主要な特徴(第一次大戦から一九三〇年代不況まで;不況、占領、戦後復興(一九三六~五〇年)―国家の特徴と長期停滞からの脱出)
第2章 二〇世紀前半フランスにおける資本主義と公企業(「ベル・エポック」の資本主義―公共サービスと私企業の間の共和主義的妥協;状況に起因する偶発的所産―第一次大戦~一九三〇年代不況 ほか)
第3章 二〇世紀パリ都市交通の経済的、社会的、政治的歴史(一九〇〇~一九一四年―公共サービスと営業認可制度の時期における二つの交通網、二つの文化;第一次大戦から第二次大戦へ―再検討と改革の挫折 ほか)
第4章 占領期フランスにおける対独経済協力とユダヤ人資産の略奪(ヴィシーと最初の選択―「休戦協定の乗越え」;ヴィシー前期(一九四〇年七月~一九四二年四月)―「建設的協力」の無駄な追求 ほか)
第5章 両大戦間期におけるフランスの通貨、国家および市場―ヨーロッパ諸国との比較(フランス流の直接前貸し―二つの波;直接前貸し批判から貨幣市場改革の動きまで(一九二六~二九年) ほか)
著者等紹介
広田功[ヒラタイサオ]
1944年愛知県生まれ。1974年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院経済学研究科教授
権上康男[ゴンジョウヤスオ]
1941年生まれ。1972年東京大学大学院経済学研究科単位取得退学。現在、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。