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日本社会党―戦後革新の思想と行動

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  • サイズ A5判/ページ数 247p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784818815506
  • NDC分類 315.1
  • Cコード C3031

内容説明

戦後政治の一翼を担った政党の生成から衰滅まで。

目次

第1章 日本型社会民主主義の思想―左派理論の形成と展開
第2章 国際関係思想における社会民主主義―戦後日本政治に対するその含意
第3章 日本社会党の分裂―西尾派の離党と構造改革派
第4章 政党‐労組関係の変容と日本社会党の転落
第5章 政界再編と政党支持―社会党‐社民党、民主党
第6章 党改革の政治学―ニュー・レーバーとオールド社会党
第7章 日本社会党とイタリア社会党―比較のための予備的考察
第8章 日本社会党―最後の光芒と衰滅

著者等紹介

山口二郎[ヤマグチジロウ]
1958年生まれ。東京大学法学部卒業。現在、北海道大学大学院法学研究科教授

石川真澄[イシカワマスミ]
1933年生まれ。九州工業大学機械工業科卒業。朝日新聞社編集委員、新潟国際情報大学、桜美林大学各教授等を歴任
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

2
もはや消滅したと言ってよいかつての最大野党日本社会党に関する政治学者による共同研究。日本社会党が何で凋落したか乱暴にまとめれば「民社党の分裂によって左右のバランスが崩れて極左の社会主義協会の台頭を招き、新宣言の採択をはじめとして現実主義化を模索したが、護憲平和主義への教条的なまでのこだわりゆえに抵抗政党から脱することができなかった。」と言うことになるのだろうけど、村上信一郎氏の論文を読むと他にも日本の政治が持つ特殊な構造にも原因が求められそう。混迷を極める日本の政党政治を考える上でとても有益な本と言える。2013/06/07

スズキパル

2
55年体制を一翼を担ってきた社会党の「凋落」の原因を、様々な方向から考察している好著。特に総評と社会党の依存関係を分析した新川敏光の研究は面白い。70年代後半以降の社会党の現実主義化(右傾化)が労組の主導で進んだ一方、労組への依存度の低下した土井たか子委員長時代は、国民的人気を背景に護憲平和路線の堅持が総評の意向に反する形で固められた、というのが新川の分析だ。一方の山口二郎は、土井ブーム以降も残った選挙の際の労組依存体質を強調し、社会党の政策転換が進まなかった理由をそこに求めている点で対照的。2013/03/23

Ryueno

2
豪華な執筆陣による論文集。個人的に興味深かったのは、村上信一郎による日伊両国の社会党の比較。とりわけ、おわりにの指摘が非常に印象に残っている。「私たちは、これまで、(中略)テイラーメイドの多元主義モデルや一党優位政党システムという概念を使って、日本の政党システム「一般」を論じることが可能であると考えてきた」(p.177)。「だが、(中略)外在的な指標や経験的データだけを組み合わせることによって、いくらモデル化しようとしたところで、日本政治に固有の「病理」を解明することは不可能である」(p.179)。2011/10/02

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