内容説明
21世紀の課題は、人・地域・国・国際社会それぞれによって多様であろう。しかし、その主要なものの1つが「福祉」を考え、そしてそれを実践することにあることはまちがいないことである。ところが、「福祉」を考えることはできても、それをどのように実践するかについては問題が多い。とくに本書でとりあげた南九州・沖縄の地域は、財政基盤がきわめて弱い。それに加えて多くの離島をかかえている。この2つの問題をどうのりこえるのか。このような問題に、本研究は正面から取り組み、解決への方向を見出そうとしている。またそのなかで、「地域」文化に1つの視座を据えていることが注目される。地域文化と社会福祉という課題は、これからの福祉諸問題の解決に、少なからずその指針を示している。
目次
序章 島唄が聞こえる―鹿児島と沖縄の地域福祉活動
第1章 市町村障害者計画とノーマライゼーションの具現化
第2章 介護保険と“街”づくり
第3章 鹿児島県における老人保健福祉計画の達成度
第4章 少子化地域における子育て支援
第5章 加計呂麻島の高齢者のインフォーマル・ネットワークと社会参加
第6章 子育て調査―合計特殊出生率全国1位の和泊町
第7章 姶良町社会福祉協議会のあり方検討会の活動