内容説明
社会の底辺におかれた小作農民の運動を一貫して追究し、農民運動が不可避的に生存権要求へと結びつくことを描いた画期的労作。
目次
1 小作地返還闘争と地主制の後退―埼玉県入間郡南畑村小作争議を通して
2 農民運動史研究の課題と方法―地主制、大正デモクラシー・日本ファシズムとの関連
3 初期小作争議の展開と大正期農村政治状況の一考察
4 農民自治会論―1920年代農村状況の把握のために
5 昭和恐慌下小作争議の歴史的性格―五加村小作争議の分析
6 書評・西田美昭編著『昭和恐慌下の農村社会運動』
7 書評・安田常雄『日本ファシズムと民衆運動―長野県農村における歴史的実態を通して―』
8 日本農民組合成立史論1―日農創立と石黒農政のあいだ:第三回ILO総会
9 両大戦間期における農村「協調体制」論について
10 近代農民運動の歴史的性格―森武麿編『近代農民運動と支配体制』によせて
11 農民運動史論
12 近代農民運動史研究の軌跡