内容説明
自由と慈愛に満ちた社会をめざして、キューバの独立運動に身を投じ戦場でたおれたホセ・マルティ。すべての人々とともに、そしてすべての人々のために生きた実践の哲学がここにある。
目次
第1章 革命はすべての人々のために
第2章 独立を!
第3章 人種を超えて
第4章 自由への情熱
第5章 出立
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
13
3巻は「運動編」、追放地であるスペインを密かに脱出し米国に到着してからキューバ独立戦争で斃れるまでのマルティの言論闘争と、野戦日記が収録されている。「この新しい事業(キューバの独立)は犠牲の悦びと、人間にはあり得る忘恩以外になんら報いるもののないものではありますが―」と書くマルティは、革命の途上での自分の死を当然のこととして折り込んでいた。野戦日記では死を覚悟している悲壮感などは見られず、キューバの自然の美しさに詩人の魂を震えさせている。マルティは泰然自若として、自ら進んでキューバ独立のため犠牲となった。2024/07/22