内容説明
経済学に科学と知性を。経済学者・数学者・哲学者の共同労作、ポスト・モダン経済学はここから始まる。現実を据えきれず、問題を解決できない経済学をはたして科学と呼べるのか…。学界の異端児、若き気鋭が科学としての新しい経済学再建の道を探る。
目次
序説(A・S・アイクナー)
経済学は科学か、という問いは何を意味するのか(E・R・カンタベリー)(R・J・バークハート)
現代経験主義と経済学における大飛躍的理論化(J・A・スワニー)(R・プリマス)
イデオロギー・方法論・新古典派経済学(P・ワイルズ)
経済学者の行動の行動理論(P・E・アール)
現代主流派のマクロ経済学の展開―ヴィジョン・イデオロギー・理論(R・X・チェース)
経済学者は数学をどれほど誤用しているか(J・M・ブラット)
制度主義の分析―経済科学の進歩をめざして(J・R・スタンフィールド)
なぜ経済学はいまだに科学ではないのか(A・S・アイクナー)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がっち
1
なぜ経済学は科学ではないのかというのは正しくない。なぜ経済学は進化的科学でないのかという文章が正しい。その理由として、1つの社会システムとしてみた場合、経済学は専門技能を想定しているその理論体系から一定の基本要素をその理論構成概念を経験的に立証できないにもかかわらず追放することを望んでいないとしているが、本当だろうか。。持論が多い感じがする。2013/05/28
好奇心の横断歩道を渡る!
0
理解できない話が多かった。自分にはまだ早いのか、それとも本の内容が良くないのか。判断することもできない程度には、内容が理解できなかった。こういう時は、十中八九、自分の前提知識不足だ。//第9章はスムーズに理解できた。とても重要な指摘だということは、直感的にわかるし、細かい理屈も概ねわかる。新古典派系列の学派が現実の理解を目的としておらず、ポスト・ケインジアンが現実の説明という点においていかに誠実なのか、書かれている。2021/11/02