内容説明
「主の御計らいを何ひとつ忘れてはならない」内村鑑三に師事した祖父のこと、旧ソ連に家族で暮らしたこと、ミッションスクールの大学教員として教壇に立ったこと…。恩寵の人生を振り返る。詩人中山直子がうたう信仰の世界。
目次
第1部 季節の詩(四月の詩;五月の詩;六月の詩;七月の詩;八月の詩 ほか)
第2部 エッセー(言葉が違うということ;プロイセンの軍服;「かく誘ふものの何であらうとも」―伊東静雄の詩と転職;絵の先生―心と名前;大波の上に出ようとしないで ほか)
著者等紹介
中山直子[ナカヤマナオコ]
1943年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。同大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程単位取得満期退学。元フェリス女学院大学、明治学院大学非常勤講師。2003年、第13回伊東静雄賞奨励賞受賞。2010年、第6回創造文藝文学賞受賞(韓国)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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amanatsu
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友人が表紙絵を描いたので、また、わが父もクリスチャンかつ詩人の真似ごとをしていたこともあり、小生の読書では珍しい購入本の読了。副題に「信仰の尽きぬ喜び」とあるが、ここに収められている詩はそのキリスト教信仰に裏打ちされ、見た目にはやさしくかわいらしく美しい言葉が並んでいるように見えるが、ゆるぎなく強靭な土台を感じる。ルターが自分の子どものために書いた賛美歌を始め、国内外の詩人の作が所々に散りばめられているのも良い。祖父の死や、家族の出来事についての後半のエッセイは、内村鑑三への興味を惹起。予想以上の内容。2022/06/11
ころりん
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詩集をひさしぶりに読む。 散文も、詩になっていて、感性の美しさに、見てはいけないものを見てしまったような気が・・・ 読み通すより、ゆっくり味わいながら読み直したい。 森の中で北極星を探す話がほほえましい。 セーラー服、詰め襟が、軍服から、という話も。 韓国の文学賞を日本人として初受賞された経緯もよかった。 タイトルは、お孫さんにあたる双子が亡くなったことに重ねた詩から。 ぼくも、双子の兄たちが死んだあとで生まれた四男。 あの兄たちに、迎えてもらうんだろうか、という絵が、とてもリアルに焼き付きます。2022/05/14
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