感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みじんこ
4
事故で重傷を負った経験、死に行く人をケアするという取り組みも踏まえ、キリスト教的観点から死について省察する。著者自身の正直な心情も語られている印象。神の子、兄弟姉妹としての全人類との歴史的死の連帯は壮大な話であると思いつつも、そう考えられれば誰もが孤独ではなく、平等でもある。十字架上のイエスの側にいたマリア、そして神の御手に委ねるという「信頼」と空中ブランコの話は印象に残った。私自身、葬儀の際に多くの人が集まった際、故人を偲びお互いに話をすると著者の言う「最大の贈り物」を感じることができたと思えた。2024/03/20