内容説明
ドアの向こうは神の国!新宿歌舞伎町裏の大久保。さまざまな人生がクロスするこの街で「ゴッドブレス!(神の祝福)」を届ける牧師。笑って泣ける苦闘5000日!の記録。月刊『こころの友』連載の書籍化!
目次
人生劇場は最前列で見よ!
クリスチャンパフューム
壊れた屋根に三度の奇跡
アタックNo.1 教会vs交番
この壊れた世界にこそ
死ねる場所こそ生きる場所
賞味期限なき塩キャラメルパン
ワンカップでメリークリスマス!
神の前で亀の葬式を
歌舞伎町のママに教わったこと〔ほか〕
著者等紹介
関野和寛[セキノカズヒロ]
東京生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業、日本ルーテル神学校卒業、香港ルーテル神学校牧会宣教博士課程修了。2006年より歌舞伎町の裏にある日本福音ルーテル東京教会の牧師として働き出す(2020年3月任期修了)。教会の枠を超えて堅苦しいキリスト教の雰囲気を壊し、人々に日常の場で赦しや愛を伝えるためにあらゆる場所に出向き講演やロックライブをしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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優希
51
関野先生が語る神の祝福。それは乱暴な語り口調だけれど響く。全ての恵みはゴッドブレス。牧師になったきっかけを知って、単なる破天荒牧師ではないことを知りました。弱い人の心に寄り添っているのですね。奉仕していたルーテル教会をお辞めになり、今はアメリカで活動なさっているとのこと。どんなにロックでも、ブレない信念を持ち続けているのですね。2021/04/01
Die-Go
36
教会には様々な人が訪れる。 その全てが神を求めて来るわけではなく、ただただ心情を吐露するためだけのこともある。そんな人々との出会いを通して、神の祝福を祈る一牧師の記録。★★★★☆2022/03/10
ワッピー
29
新宿区大久保の東京ルーテル教会にいきなり「ドガンッ」とドアをブチあけて闖入してくる悩める人々。対応する関野牧師の名調子に乗って、突然の結婚式、葬儀、そして病める人、怪しい詐欺師まで実に様々なシチュエーションを借りて30編の神のメッセージが届きます。著者はこの本を「珍客の訪問記」ではないと断ってはいるものの、どの話も期せずして掌編小説になっているように思います。こんな不謹慎な読み方をするワッピー自身は非信者ですが、葛藤はあれど、キリストの愛を貫いてキレず、ブレない関野牧師の生き方を心から尊敬しますよ。2019/12/01
テツ
19
新宿区大久保の日本福音ルーテルで牧師をしていた著者の記録。現代社会に生きていると見失いがちだけれど、大前提として宗教というものは人を救うために存在している。そこに雑多な価値観や一部の聖職者の私欲が絡みつくことはあっても、基本的には救済のために存在している。神の祝福は常に在る。悩み苦しむ民草にそれを気づかせるために脳味噌をフル回転させて言葉と心を尽くせる著者は素晴らしい聖職者だ。ゴッドブレスユー。2021/02/01
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
14
ドガッとドアが開く音から始まり、ゴッドブレスで終わる2頁の掌編集。ゴッドがブレスしてくれたらどうなれるのか。後書きで著者が聖職を目指したきっかけを知り、ゴッドがブレスしてくれたら人は笑顔になれるのだと理解した。笑顔になれるよう、聖職者は手変え品変え詭弁を尽くすのだ。詐欺師はまず自分を騙すことが肝心と言われるけど、それと同じで(同じなのか?)聖職者もまずは自分の口から放たれる詭弁に乗っからなくてはいけないのだろう。頭で考える理屈以上のものを提供しないと、艱難辛苦の前で人は笑えないのだ。聖職者の説教とは善意の2021/01/28