内容説明
時代は常に安逸と永続を求め、繁栄から閉め出された者のうめきを遮断する。古い秩序に換えて、預言者のことばとイエスのわざが描き出す新しい生き方を通して、現代の教会と消費主義文化に楔わ打ち込む著者の代表作。
目次
1 モーセによる対抗的な共同体
2 王族意識―対抗文化に対抗する
3 預言者による批判とパトスの抱擁
4 預言者の力を与えるわざと驚きの出現
5 ナザレのイエスの批判とパトス
6 ナザレのイエスの力を与えるわざと驚き
7 ミニストリーの実践に関する覚え書き
実践についての追記
著者等紹介
鎌野直人[カマノナオト]
1963年、神戸市生まれ。1992年、アズベリー神学大学院、M.Div.課程修了。1993年、関西聖書神学校研修修了。1994年、イェール大学神学部、S.T.M.課程修了。2000年、ユニオン神学大学院(バージニア)(現ユニオン長老派神学大学院)、Ph.D.課程修了(聖書学)、哲学博士。専門は旧約聖書。現在、関西聖書神学校学監、日本イエス・キリスト教団神戸中央教会協力牧師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ころりん
1
モーセからイエスに至る「預言者」の働きを、「豊かさ、抑圧、変化のない宗教」を典型的な現れとする支配階層に対する、ラディカルな対抗的ミニストリーとして説き明かす・・・ドキドキさせられる読書です。 現実に居座ろうとせず、悲しみ、不正、嘆きを真剣に受け止めて、本当の神が語られた大胆な将来を渇望しなければならない。 今、この日本の支配階級がしようとしていることに対して、預言者的であること、現実的でありかつ想像力豊かな預言者であることをタイムリーに問われる。 そして、この信仰さえも自力ではなく賜物という終章も感謝。2015/08/07
ヤモリin王宮
0
旧約聖書、特に預言者の言葉をどのように読むべきか書かれた本。 預言者たちが追求したのは、社会の無意識や無感覚の問題。否定的なものを拒絶する社会。イエスが批判し闘った課題と同じ。具体的な聖書研究もあり分かりやすかったです。 現代にも通じる課題。2020/03/06
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