内容説明
知られざる江戸彫物大工たちの究極の鑿技、再発見!全国111寺社の建築彫刻の傑作・絶品を700枚の写真で紹介。
目次
日本の木彫ふたつの流れ―仏像彫刻と建築装飾
江戸の寺社彫刻の源流
江戸期以前の寺社彫刻
宮彫り百花繚乱
彫物の江戸時代
さまざまな主題
立体化した「絵解き」の世界
「未知の鉱脈」を探る写真家
寺社一覧
魅力尽きぬ彫刻群―あとがきにかえて
著者等紹介
若林純[ワカバヤシジュン]
1957年東京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中にヒマラヤ・ダウラギリ2峰登頂。その後もネパール、チベット、アラスカに遠征。以来、国内外の自然、建築、社寺彫刻を主に撮影、企画、執筆。(社)日本写真家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ドナルド@灯れ松明の火
11
小説読みの中休みで手にした写真集。写真家若林純が撮り溜めた全国111か所の寺社の装飾彫刻の超絶技巧がてんこ盛り。秋田の銀線細工や正阿弥勝義等の金工・彫金の超絶技巧に勝るとも劣らない、精密で大らかで仏教や神話等その時代の信仰対象や大きな出来事が彫られ彩色されている。日光だけでなく全国に戦災を免れた素晴らしい彫刻が残っているのは日本の宝だ。昨年訪れた新潟魚沼の永林寺や西福寺の写真もあって嬉しいというか懐かしい。2012/03/27
ひとひら
2
★★★★2015/07/18
kul
2
寺社の軒飾りや欄間など、高くてよく見えない場所にある超絶技巧の彫刻の写真集。こんなに凝ってたのか!と驚くばかり…。神仙の意匠や神獣・幻獣の図鑑としてもお薦めです。2012/03/03
okaka
1
日本の美術工芸と言えばシンプルで抽象的というイメージがあるけれど、タイガーバームガーデンを思わせるキッチュな造形もまた、この国の伝統の一つなんだよなあと認識を改めさせられられた本でありました。日清戦争や大日本帝国憲法発布の彫り物には不覚にも笑ってしまった。2012/10/30
沢風南
0
図書館本。創作の資料に。彩色なしだったり極彩色だったり、執念を感じるほどの浮き彫り・透かし彫り。まさに超絶技巧でした。名工・左甚五郎の名を知って、一つ賢くなった。2017/03/01