内容説明
「患者の生命と人権」を守るために職を賭した医師。その医師と共に治療継続を求めて立ち上がった患者団体の法廷闘争、署名活動、デモ―。医療問題を追うジャーナリストによる渾身のドキュメント。岡本圭生医師(滋賀医科大学病院・当時)は、小線源治療(患者の体内に線源を挿入する)ですぐれた治療成績を収め、全国から多数の患者を集めていた。2015年、別の未経験医師に同じ治療をさせようとした泌尿器科学講座教授の計画を知り阻止したことで、大学を追われる…。「医療は誰のためにあるのか」を問う。
目次
一章 生命と人権を守るために
二章 卓越した技術と医師の倫理
三章 立ち上がった患者たち
四章 治療妨害禁止命令を求めて
五章 認定された不正行為
六章 裁判に利用された医療安全
七章 賢い患者になるには―患者会代表幹事に聞く
著者等紹介
出河雅彦[イデガワマサヒコ]
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。1960年、長野県生まれ。上智大学文学部新聞学科卒。著書/『ルポ 医療事故』(朝日新聞出版、2009年。科学ジャーナリスト賞2009受賞)、ルポライター鎌田慧氏の聞き書き『声なき人々の戦後史』(藤原書店、2017年。第16回パピルス賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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