内容説明
グスタフ・クリムトの『黄金のアデーレ』をめぐる物語である。20世紀の美術品をめぐる最大のスキャンダルであり、同時にナチスによって奪われた美術品の返還をめぐる最もセンセーショナルなケースである。ドイツ紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」絶賛。
目次
マリア
アデーレ叔母さん、クリムトと「ウィーン・モデルネ」
ラヴェンナとウィーンの間で―クリムトの黄金の勝利
賞賛と嘲笑
ブロッホ=バウアー夫妻のクリムト・コレクション
1918年以後のウィーンとアデーレの死
アデーレの遺言書
マリアの結婚
近づく破局
屈尋と財産没収
逮捕、略奪と脅し
財産の抵当としてのフリッツ・アルトマン
勝手な収奪と捏造された脱税容疑
最後の瞬間に、オランダ経由でイギリスからアメリカに亡命
大規模な闇取引と財産の強制整理
滞在許容許可証を得てスイスに亡命
良かったのはお天気だけだった。アメリカでの新しい生活
1945年以後は皆が「犠牲者」だった。追随者も加害者も
奪われた絵を探して
強制された贈与、捻じ曲げられた真実と恐喝
権利があるということは、権利を手に入れることと同じではない
歴史を正す労多き試み
大いなる失望
マリア・アルトマン対オーストリア国家
最高裁判所が判決を下す
重大な決定
ランドル・シェーンベルクへのインタビュー(エリザベート・ザントマン)
著者等紹介
ザントマン,エリザベート[ザントマン,エリザベート] [Sandmann,Elisabeth]
出版社の経営者。長年、ナチに奪われた美術品の元の所有者への返還問題に関心を抱いてきた。出版業に関する職業教育を受けた後、ボン大学とオクスフォード大学で美術史と比較文学を学び、ジョージ・バーナード・ショーに関する論文で博士号を得た
永井潤子[ナガイジュンコ]
1934年3月、東京生まれ。1958年東京外国語大学、ドイツ学科国際関係コース卒業。1956年から「ラジオ・タンパ(現ラジオ日経)」(東京)のプロデューサー。1972年からドイツの公共国際放送「ドイチェ・ヴェレ」日本語放送記者。2000年4月から2008年まで、NHK「ラジオ深夜便」ワールドネットワークのベルリン・リポーター。現在は、midorilkwh.deでドイツからの生の情報を日本語で発信。ベルリン在住
浜田和子[ハマダカズコ]
1945年埼玉県生まれ。上智大学ドイツ文学科卒業。東京ゲーテ・インスティテュート勤務。1977年よりベルリン自由大学で美術史を学ぶ。1984年から87年まで、東ドイツの日本企業プラント通訳。ベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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