内容説明
戦犯って何だ?22歳の若者は、シンガポールの独房で、死刑執行の恐怖と8ヵ月向き合った―「日本人」として裁かれ、「外国人」として援護体制から切り捨てられた不条理を問う!91歳の著者は、今も日本政府に謝罪と補償を求め続ける。
目次
1 「死の鉄路」の捕虜監視員
2 捕虜監視員になるまで
3 敗戦、逆転する立場
4 死刑判決と“俎上生活”の八ヵ月
5 スガモ・プリズンというところ
6 タクシー会社設立と遺骨送還運動
7 条理を求め裁判を闘う
8 日本政府の対応を求め立法運動へ
著者等紹介
李鶴来[イハンネ]
1925年、韓国全羅南道宝城郡生まれ。17歳のとき、日本軍軍属である捕虜監視員の募集に応じ、泰緬鉄道建設のため使役された捕虜の監視にあたる。戦後、戦犯に問われオーストラリア裁判で死刑判決。のち20年に減刑。「日本人」として罪を負わされ、援護と補償は「外国人」として一切切り捨てられる。1955年、同じ境遇の韓国・朝鮮人元BC級戦犯者とともに「同進会」を結成。以降一貫して日本政府の謝罪と補償を求め、闘い続ける。現在、「同進会」会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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