出版社内容情報
"日本(東京学芸大学)と韓国(ソウル市立大学)の歴史
研究者や教師たちは1997年以来教科書問題に関する話し合いをつづけてきた。成果をまとめた第2冊目。今回は双方が共通教材の提案をする。先史時代から現代まで日本側韓国側,2つの案を掲載する。
「朝日新聞」朝刊(12月24日)にて出版を紹介される。日韓歴史巡り研究本の出版と紹介される。『日韓両国で歴史についての共通の教材をつくろうと作業を進めている東京学芸大学とソウル市立犬学の共同研究グループが、これまでの成果を「日本と韓国の歴史共通教材をつくる視点」(梨の木舎)として出版した。
研究は、両国の高校生が副教材として読めるものを、と始まった。両大学の教授や犬学院生ら約40人が97年から手がけている。年2回シンポジウムを開き、双方が文案を持ち寄って議論する方法で作業を進めている。今回は01~02年のシンポでの議論案を「中問報告」の形で出版した。』
"
序 日韓歴史教科書シンポジウムとは 君島和彦
Ⅰ 日韓歴史教育シンポジウムに先立って
韓日歴史教育シンポジウムに先立って 李元淳
新段階にはいった日韓歴史教科書研究 加藤章
真の歴史認識・歴史教育を求めて 李存煕
Ⅱ 日韓歴史共通教材は可能か
「日韓歴史共通教材」は可能か 坂井俊樹
歴史教育の側面から見た韓日共同歴史教科書 金漢宗
Ⅲ 日韓歴史共通教材のこころみ
1 先史時代
旧石器時代から縄文時代へ 内田博明
縄文文化の成立 手塚崇
新石器時代以前の韓・日文化交流 朴喜顕
東アジア情勢の変化と弥生文化の成立 内田博明
韓国先史時代稲作の起源と伝播 朴喜顕
2 古代史
推古朝と飛鳥文化 花村統由・木村茂光
古代韓・日の文化交流をどのように叙述するか 李宇泰
日本列島・朝鮮半島における国家形成 山崎雅稔
三国時代(国家形成期)の韓日関係 李宇泰・李京児
9世紀の東アジアと日韓関係 山崎雅稔
8~9世紀の韓日関係 李宇泰
3 中世史
11~12世紀の東アジア関係 鈴木哲雄
10~13世紀(高麗前期)東北ア超宗元・廉仁鎬
「大東亜共栄圏」のなかの植民地朝鮮 山口公一
日帝の皇民化政策と朝鮮人の対応 呉彰勲
6 現代史
朝鮮戦争と日本 坂井俊樹
戦後東アジア国際関係と韓国戦争 廉仁鎬
日韓条約 小松伸之・国分麻里
韓日条約 廉仁鎬
在日コリアン 国分麻里・小瑶史朗
解放後の在日韓国人 李淵植
終わりに
執筆者一覧
内容説明
本書は日本の歴史教育研究会と韓国の歴史教科書研究会の間で行っている「日韓歴史教科書シンポジウム―歴史研究の動向と歴史教科書の記述」の第6回から第8回までのシンポジウムの成果をまとめたものである。本書の第1の特徴は、日韓で共通のテーマを設定し、4~6ページの範囲で、自国の高校生を意識しつつ、教材案を作成したことである。高等学校の授業で試用したり、学習会などで日韓比較を目的に使用し、ご批判を頂きたい。第2の特徴は、教材案の作成によって、日韓の歴史認識の差異が明確になったことである。同じテーマを設定しても、現在の日本と韓国の歴史学・歴史教育の分野では、事実の確定から使用する歴史用語まで、双方の認識に大きな差異があった。この差異の認識は相互理解の第1歩となるはずである。第3の特徴は、解説などで歴史研究への若干の提言を試みた点である。歴史教育の要点について、研究が乏しいという現実に各所で直面した。第4の特徴は、近年の著しい歴史修正主義への客観的批判になっていることである。
目次
序 日韓歴史教科書シンポジウムとは
1 日韓歴史教科書シンポジウムに先立って(韓・日韓歴史教科シンポジウムに先立って;新段階にはいった日韓歴史教科書研究 ほか)
2 日韓歴史共通教材は可能か(「日韓歴史共通教材」は可能か;歴史教育の側面から見た韓日共同歴史教科書)
3 日韓歴史共通教材のこころみ 先史時代から現代まで(先史時代;古代史 ほか)
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