出版社内容情報
「人間は考える葦である」とはパスカルの言葉です。考えることができるから、人間なのです。どちらかを選ばなければならない究極の選択をするときに、どう考えるのかといった実験を頭の中ですることで論理的な考え方が身につきます。本書は、マンガで実験を紹介し、その後にどう考えるかを解説しました。
内容説明
自分を産む前の親を殺したら?5人の命と1人の命どちらを救う?「もしも」を想像することで思考の幅がぐんぐん広がる。
目次
第1章 正しさと公平(トロッコ問題;トロッコ問題(太った男編) ほか)
第2章 同一性と本質(テセウスの船;テセウスの船(もう1つの船編) ほか)
第3章 矛盾と逆説(親殺しのパラドックス;ブートストラップのパラドックス ほか)
第4章 損得と期待値(囚人のジレンマ;最後通牒ゲーム ほか)
第5章 人工知能と近未来(犯罪予防;職業選択 ほか)
著者等紹介
田代怜奈[タシロレイナ]
上智大学大学院哲学研究科博士前期課程修了。「社会に生きる哲学」を目指し、哲学対話のファシリテーターとして活動している。私立中学の非常勤講師を務めるほか、自由大学などで哲学講座を開講(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MOTO
8
自分の人生に大きく関わってくる岐路に立たされた時の思考回路は確かにフル回転している。ただ、そう何度も訪れるワケじゃないので『疑似体験』にて考える力を鍛えてみよう、という内容。パターンは多いが、結局自分に『得』になる正解はどっちだ?的な問題が多かった様に思う。2020/02/04
midorino
7
トロッコ問題などの思考実験を、1ページくらいの漫画で紹介した後解説が入る構成になっている。当たり前だけど、どの思考実験にも正しい正解というものはなく、もし自分だったらどうするか考えながら読んだ。解説の中で色々な意見を紹介してはいるものの、実際に他の人と話し合ってみたくなる。他の人はどう考えるかを生の声で聞いてみたい。2020/01/15
乱読家 護る会支持!
6
有名な「トロッコ問題」「哲学ゾンビ」「囚人のジレンマ」など、「思考実験実験を説明する漫画」「解説」が1テーマ4ページ程度でまとまったもの。あきらかに、授業かワークショップで使われる為に作られた本ですね。 思考実験は、ダイアログ(対話)を容易にするツールと思いますが、ファシリテーター向けの解説もいるように思いました。2019/11/25
かっこう
4
有名な哲学的、数学的な思考実験を簡単に紹介した本。面白い問いだらけだが、ニューカムのパラドックスが一番のお気に入り。多くは決まった回答などなく思考実験にすぎないのだが、ラストの自動運転の問いは、回答を出すことが目前に迫った問い。悩ましい。2022/06/05
hase45
2
★★★☆☆ メジャーな思考実験を簡単に説明する一冊。2020/08/14