出版社内容情報
長い首を器用に操るキリンの不思議に、解剖学で迫る!「キリンの首の骨や筋肉ってどうなっているの?」「他の動物との違いや共通点は?」「そもそも、解剖ってどうやるの?」「何のために研究を続けるの?」etc. 10年で約30頭のキリンを解剖してきた研究者による、出会い、学び、発見の物語。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲンキ
118
表紙の可愛い絵に惹かれ読んでみました。小さい時からキリンが大好きで、18才の時にキリンの研究者になることを決意し、その後キリンの研究で博士号をとられるまでの物語でした。イラストや写真も掲載されていて、素人の私でも大変読みやすく、また理解もできました。また、作者のキリンに対する真摯な姿勢とご自身の研究に対する情熱、向き合う姿勢に感銘を受けました。 2020/01/12
trazom
112
「私は、世界で一番キリンを解剖している人間なのかもしれない」という東大出身の30歳の女性が書いた一冊。キリンの訃報が届くと、一週間の予定を全てキャンセルする熱心さで、これまで30頭のキリンを解剖してきた。その情熱が「キリンの第一胸椎は、恰も8番目の頸椎のように可動する」という大発見に繋がる。アインシュタインは「私の成功の秘訣は、ずっと子供の心のままでいたことです」と言うが、その言葉がこの著者に通じる。損か得か、儲かるか儲からないかばかりの世の中だからこそ、この著者の純粋さが、何とも清々しく微笑ましい。2019/08/24
けんとまん1007
107
以前、テレビで拝見して知っていたので、なるほど~という感じ。キリンを題材にしてはいるが、仕事のやり方、目標の決め方など、一般論に通じるものがある。疑問に思うこと、気になることから初めて、少しずつ前進。そして、極める。とにかく、全編に渡って著者の楽しさ・ワクワク感が溢れていて、読んでいるこちらまで楽しくなる。それと、指導教官との関係性も面白い。やってみること、そこから掴むことの大きさ。それが、自然とやりがいにもなる。2020/08/13
☆よいこ
87
日本でいや世界で一番キリンを解剖していると自負する著者が、キリン研究に携わるまでの道のりと、研究目標を見つけ成果をあげるまでの話。後半は、キリンの骨格や筋肉の動き方など専門的な話が多く難しいかも。日本にはキリンを研究している専門家がおらず、どこで学んでいいか悩んだそうだ。しかし、先人がいないからこそ自分が先頭に立って研究を進めることができるのではないだろうか。今は役に立たない、意味のないといわれる研究でもいつかは誰かの役に立つかもしれない。100年後の研究者のために、できることをするという。2020/01/22
ちーちゃん
76
キリン研究の第一人者の方が書いたキリンの本。 キリンについて全く知識がありませんが、そういう人でも分かりやすく書かれた良書でした。 所々絵が描いてありましたので、理解を深めるのに役立ちました。 キリンのお話だけでなく、ご自身の研究の日常生活まで書かれており、大変興味深く読ませて頂きました!