出版社内容情報
「善き食生活」とは何か──。「崩食」を背景として、栄養学や伝統・自然など多様な指針が乱立するいま、食の豊かさ/貧困をどう再定義するかが問われている。社会学と倫理学を結び合わせて「食潜在能力」の考え方を提示し、日本食文化の歴史的考察と現代の食卓調査から、私たちの食生活を問い直す力作。
内容説明
「善き食生活」とは何か―。「崩食」を背景として、栄養学や伝統・自然など多様な指針が乱立するいま、食の豊かさ/貧困をどう再定義するかが問われている。社会学と倫理学を結び合わせて「食潜在能力」の考え方を提示し、日本食文化の歴史的考察と現代の食卓調査から、私たちの食生活を問い直す力作。
目次
あいまいな「食の豊かさ」、みえにくい「食の貧困」
1 現代の食をどう捉えるか―社会と倫理の結節(食の社会学;食の倫理学)
2 食規範と実態の歴史的変遷(「第一の食の近代」の萌芽;戦後「食の近代」の再出発;「第二の食の近代」の徹底化)
3 現代日本の「善き食生活」と「食の貧困」(食潜在能力―理論から実践へ;「善き食生活」の多様性と共通性;経済的貧困では捉えられない「食の貧困」;食潜在能力の測定;食料政策の体系化)
豊かさの中の貧困、貧困の中の豊かさ
著者等紹介
上田遥[ウエダハルカ]
1992年生まれ。2018‐19年トゥールーズ・ジョン=ジョレス大学客員研究員。2020年京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。博士(農学)。日本学術振興会特別研究員(名古屋大学)などを経て、東京大学東洋文化研究所助教。主著に『食育の理論と教授法』(昭和堂、2021年、日本農業経済学会奨励賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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