出版社内容情報
政治・経済から軍事・安全保障、規範・社会イメージにわたる複合的な国際体制の成立と変容を膨大な史料に基づいて描き出し、今日にいたるヨーロッパ統合の全体像を提示した最も信頼できる通史。加盟や脱退、戦争、通貨、移民・難民など度重なる危機の中、統合はどこに向かうのか。
内容説明
通史の決定版。どこから来て、どこに向かうのか。政治・経済から軍事・安全保障、規範・社会イメージにわたる複合的な国際体制の成立と変容を、公開の進んだ膨大な史料に基づいて描き出し、今日にいたるヨーロッパ統合の全体像を提示した、最も信頼できる通史、待望の改訂版。
目次
序章 ヨーロッパ統合の歴史―視座と構成
第1章 ヨーロッパ統合の前史
第2章 ヨーロッパ統合の胎動―戦間期広域秩序論から戦後構想へ
第3章 ヨーロッパ統合の生成1947‐50年―冷戦・分断・統合
第4章 シューマン・プランからローマ条約へ1950‐58年―EC‐NATO‐CE体制の成立
第5章 EECの定着と大西洋同盟の動揺1958‐69年
第6章 デタントと危機のなかのEC1969‐79年―ハーグから新冷戦へ
第7章 ヨーロッパ統合の再活性化1979‐91年
第8章 冷戦後のヨーロッパ統合1992‐98年
第9章 2000年代の欧州統合―ユーロの誕生からリスボン条約まで
第10章 複合危機の2010‐20年代―ユーロ危機からウクライナ戦争まで
終章 ヨーロッパ統合とは何だったのか―展望と含意
著者等紹介
遠藤乾[エンドウケン]
東京大学大学院法学政治学研究科教授(国際政治、ヨーロッパ政治)。北海道大学大学院法学研究科修士号、ベルギー・カトリック・ルーヴァン大学MA、オックスフォード大学政治学博士号。欧州共同体(EC)委員会「未来工房」専門調査員(1993)、イタリア・ヨーロッパ大学院大学ジャンモネ研究員(2000‐01)、ハーヴァード法科大学院エミールノエル研究員(2001‐02)、パリ政治学院客員教授(2006、2010)、北海道大学大学院教授(2006‐21)などを経て現職。著書に『統合の終焉―EUの実像と論理』(岩波書店、2013年、読売・吉野作造賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。