出版社内容情報
遊牧王朝と中国王朝、なぜ数百年間も併存できたのか──。モンゴル帝国による統合以前のユーラシア東方では、複数の国家が並び立っていた。契丹(遼)と北宋の盟約による「?淵体制」、さらには金(女真)の時代の国際関係に焦点を当て、考古資料も活用しつつ、外交・儀礼・信仰から歴史編纂まで東洋史・中国史像を刷新する。
内容説明
遊牧王朝と中国王朝、なぜ数百年間も併存できたのか。モンゴル帝国による統合以前のユーラシア東方では、複数の国家が並び立っていた。契丹(遼)と北宋の盟約による「〓淵体制」、さらには金(女真)の時代の国際関係に焦点を当て、考古資料も活用しつつ、外交・儀礼・信仰から歴史編纂まで東洋史・中国史像を刷新する。
目次
ユーラシア東方の多極共存時代とは何か
第1部 一〇~一三世紀のユーラシア東方における王朝間関係(契丹・北宋間の〓淵体制と国境;契丹・北宋間における外交文書としての牒;契丹・北宋間の国信使と儀礼;金・北宋間の同盟をめぐって―外交交渉と儀礼を中心に;金国の正旦・聖節の儀礼と外国使節)
第2部 契丹・金の儀礼と信仰(契丹の王権儀礼と信仰―即位儀礼・天地祭祀・喪葬儀礼をめぐって;契丹皇帝の喪葬儀礼―聖宗文殊奴の喪葬儀礼と慶陵埋葬を中心に;慶州白塔建立の謎をさぐる―契丹皇太后・皇帝の仏教信仰;法均と燕京馬鞍山の菩薩戒壇―契丹における菩薩戒の流行;金国の祭天儀礼―拝天と郊祀をめぐって;金国の祖先祭祀―御容祭祀と宗廟)
第3部 多極共存時代の歴史編纂(女真開国伝説の形成―『金史』世紀をめぐって;脩端「辯遼宋金正統」をめぐって―元代における『遼史』『金史』『宋史』三史編纂の過程)
一〇~一三世紀のユーラシア東方史―時代史の概観
著者等紹介
古松崇志[フルマツタカシ]
1972年生まれ。1997年京都大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、京都大学人文科学研究所教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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