出版社内容情報
キリスト教文化にとって日本は〈暴虐と聖性の国〉だった。グローバルな宣教のなかで、驚くべきイメージはどのように成立・普及したのか。長崎二十六殉教者の列福やその聖遺物の行方、さらには多様な殉教伝・磔図像・残酷劇などを跡づけ、東西をつなぐ新たな「双方向の歴史」を描きだす。
内容説明
なぜ“暴虐と聖性の国”となったのか。キリスト教文化にとって日本は殉教の聖地だった。グローバルな宣教のなかで、驚くべきイメージはどのように成立・普及したのか。長崎二十六殉教者の列福やその聖遺物の行方、さらには多様な殉教伝・磔図像・残酷劇などを跡づけ、東西をつなぐ新たな「双方向の歴史」を実践する。
目次
序章
第1章 複数の位相を持つ「殉教」―概念の歴史化(古代教会における「殉教」概念の発生 殉教思想の日本への流入 ほか)
第2章 日本の殉教者の初めての聖性公認―長崎二十六殉教者の列福過程(「聖人」を生む制度―「列聖」と「列福」;列福開始以前のフランシスコ会とイエズス会の対立 ほか)
第3章 聖遺物―殉教者の旅する聖性(日本で希求された聖遺物;信者の命がけの回収と聖遺物の意識的な破壊 ほか)
第4章 日本の殉教者のイメージ形成―十字架から炎へ(列福以前の殉教者の図像化―フランシスコ会における磔刑と聖痕;フランシスコ会のプロセッション ほか)
第5章 舞台の上の日本―殉教を見るということ(日本の殉教の演劇化の嚆失;托鉢修道会と殉教演劇 ほか)
終章
著者等紹介
小俣ラポー日登美[オマタラポーヒトミ]
2005年ストラスブール大学歴史学部DEA課程修了。2016年パリ高等研究実習院(宗教学部門)およびフリブール大学文学部歴史学科(近世史部門)にて博士号取得。ハーヴァード大学客員研究員、日本学術振興会特別研究員などを経て、京都大学白眉センター/人文科学研究所白眉特定准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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