出版社内容情報
失業はいかにして発見され、社会政策の中心課題になったのか。繰り返し大量失業に悩まされたドイツにおいて、都市が国家に先駆けてセーフティネット構築をはかる姿を初めて解明、慈善団体や国家との対抗/連携の過程も鮮やかに捉えて、労働をめぐるモダニティの大転換を、現代も視野に描き出す。
内容説明
失業はいかにして社会政策の中心課題になったのか。繰り返し大量失業に悩まされたドイツにおいて、都市が国家に先駆けてセーフティネット構築をはかる姿を初めて解明、慈善団体や国家との対抗/連携の過程も鮮やかに捉えて、労働をめぐるモダニティの大転換を、現代も視野に描き出す。
目次
失業の再埋め込みと都市ガバナンス
第1部 社会都市の時代(「都市の社会的課題」とはなにか―社会都市形成の規範理念;失業者救済は「都市の社会的課題」か―失業保険の主体をめぐって;エピデミックによる失業の「発見」―民間慈善と職業紹介)
第2部 総力戦体制と社会国家の成立(相反する「城内平和」理念―戦時失業扶助をめぐる公私の交錯;社会都市から社会国家へ―ライヒ失業扶助の展開)
第3部 危機下の社会国家と都市自治体(中央集権化に抗って―ライヒ失業保険の「破綻」がもたらしたもの;労働の「社会的・倫理的課題」―雇用創出をめぐるポリティクス)
「長い二〇世紀」における失業の再埋め込み
著者等紹介
森宜人[モリタカヒト]
1977年生まれ。2005年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。現在一橋大学大学院経済学研究科教授・一橋大学社会科学古典資料センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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