内容説明
建築物に積み重なる経験と記憶に寄り添うとき、そこには何が見えてくるのか。カントリー・ハウスや田舎家、郊外住宅から、都市の闇としてのスラムまで、テクストが描きだす多様な建築表象を歴史的・社会的文脈の中で読み解き、「イングリッシュな家」の神話を問い直す画期的な建築文学論。
目次
序章 イングリッシュな家のハビトゥス
第1章 闇の奥の家―スラムをめぐるまなざしと表象
第2章 スラムに聳えるネオ・ゴシック建築―夢に終わった中世の理想
第3章 「混濁」した郊外と家―不可解な空間
第4章 イングリッシュな農家屋―遺産の継承と社会
第5章 「空っぽの貝殻」―消えゆくカントリー・ハウスの幻影
第6章 建築物の詩学―ジョン・ベッチャマンと歴史的建築物
著者等紹介
大石和欣[オオイシカズヨシ]
1968年静岡県に生まれる。1994年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。1997年オクスフォード大学大学院英文科M.Phil.修了。2002年オクスフォード大学大学院英文科D.Phil.修了。名古屋大学准教授などを経て、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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