内容説明
中国・日本に続く朝鮮開港はアジア経済にいかなるインパクトを与えたのか。いち早く開港場ネットワークを作り上げた華商の重要性を新たな資料から浮き彫りにし、在来経済との関係、植民地化の過程にも新たな光をなげかける。
目次
近代アジア市場の中の朝鮮開港―華商からのアプローチ
第1部 朝鮮開港と華商ネットワークの延伸(開港場をめぐる移動と制度の相克―釜山日本居留地における華人居住問題;在朝日本人商人と華商からの「自立」―海産物の対中国輸出をめぐって;伝統的陸路貿易の連続と再編―一八八〇年代の紅蔘輸出と華商;華商の対朝鮮人取引と紛争処理―ソウルにおける訴訟事例から)
第2部 朝鮮華商の貿易と多角的ネットワーク―広東商号同順泰の事例分析(同順泰の創設とネットワーク形成;同順泰の対上海貿易と決済システム―日清戦争前を中心に;同順泰の内地通商活動とその背景;深化する日朝関係への対応―日清戦争後の同順泰;同順泰文書について)
第3部 帝国への包摂・帝国からの漏出―日露通貨の広域流通と華商(近代アジア市場の中の朝鮮地方経済―ルーブル紙幣の広域流通を通じて;日本の満洲通貨政策の形成と対上海関係―日露戦争軍票の流通実態;植民地化前後の朝鮮華商と上海送金―朝鮮銀行券の循環に与えた影響;一九一〇年代の間島における通貨流通システム―朝鮮銀行券の満洲散布と地方経済の論理)
朝鮮開港期の歴史的位相―華商ネットワークが作る「地域」
著者等紹介
石川亮太[イシカワリョウタ]
1974年静岡県生まれ。2004年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。佐賀大学経済学部准教授等を経て、立命館大学経営学部教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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