内容説明
漆の保護作用によって、千年の時を超えて遺存した漆紙文書。日本史研究に不可欠な出土文字資料として発掘・調査が進むなかで、何が見えてきたのか。現時点で確認されている漆紙文書を網羅的に集成し、漆工房との関係から律令国家の文書行政まで総合的に探究する。全国の出土資料を集成。
目次
課題と方法
第1部 漆紙文書と漆工房(漆紙文書と来歴;古代の漆工;漆紙文書調査の手引き)
第2部 漆紙文書にみる律令国家(漆紙文書にみる民衆支配―死亡人の把握をめぐって;漆紙文書の中の戸籍・計帳類;漆紙文書にみる土地支配―災害による租税免除をめぐって)
第3部 漆紙文書集成(漆紙・漆紙文書出土遺跡一覧;漆紙文書釈文集成)
総括と展望
著者等紹介
古尾谷知浩[フルオヤトモヒロ]
1967年東京都に生まれる。1990年東京大学文学部卒業。1992年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。1995年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。奈良国立文化財研究所文部技官などを経て、名古屋大学大学院文学研究科教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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