内容説明
聖徳太子伝から仏教儀礼、経蔵、聖教、神祇までを含む広大な領野を「宗教テクスト」の視座から展望し、中世世界の深層に潜む豊穣なる知の体系を解き明かした労作。日本中世史の焦点となる多様なテクストの複合・統合の果てに、“聖なるもの”はいかにして創出されたのか―。
目次
宗教テクスト学試論
第1部 聖徳太子宗教テクストの世界(聖徳太子の世界像―中世太子宗教テクスト体系の形成;複合宗教テクストとしての聖徳太子伝と絵伝 ほか)
第2部 寺院経蔵宗教テクストの世界(寺院における宗教テクストの諸位相;宗教テクストによる国土の“経蔵”化―一切経と埋経の融合 ほか)
第3部 儀礼空間宗教テクストの世界(仏教儀礼における宗教テクストの諸位相;宗教テクストの核としての願文 ほか)
第4部 神祇祭祀宗教テクストの世界(中世熱田宮の宗教テクスト空間;真福寺神祇書のテクスト体系 ほか)
著者等紹介
阿部泰郎[アベヤスロウ]
1953年横浜に生まれる。1981年大谷大学大学院文学研究科博士課程満期退学。大阪大学文学部助手、大手前女子大学文学助教授等を経て、名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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