出版社内容情報
第30回角川源義賞受賞
内容説明
近代外交への扉を開いた幕府儒者の経験と思想。徳川後期、対東アジア・西洋外交の前線にたった学問所儒者、古賀家三代の知的・政治的所産を徹底した史料調査により解明、学問所儒学の停滞したイメージを覆すとともに、日本の外交変容期の姿を鮮明に描き出し、江戸後期思想史・政治史・外交史の大幅な書き換えを迫る画期的成果。
目次
忘却された儒家の名門―古賀家三代
第1部 学政創制と外交参与―古賀精里(佐賀藩政改革―課題としての造士・選士;徳川幕府の学制改革―昌平坂学問所成立をめぐって;幕府儒者の外交参与―東北アジア域圏礼的秩序の枠祖み)
第2部 視圏拡大と変通論―古賀〓(どう)庵(古賀〓(どう)庵著作の周辺
知的世界の拡大―「博覧強記」の学問
変通論―「物窮まれば則ち変ず」)
第3部 海防争議のなかの変通論―古賀謹堂とその時代(阿部政権の海防掛体制と学問所―学問所御用筒井鑾溪と弘化・嘉永年間の海防論;学問所出身の幕臣・陪臣たちの経世論―嘉永六年の諮問と答申;情報資源と政治構想―古賀謹堂の知的世界;党派対立と政治構想―海防掛と古賀謹堂)
昌平坂学問所儒学の中での古賀家三代の思想的軌跡
著者等紹介
眞壁仁[マカベジン]
1969年京都市に生まれる。1994年国際基督教大学教養学部社会科学科卒業。1996年東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。1998年東京都立大学法学部助手、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、北海道大学大学院法学研究科助教授、博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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