内容説明
「暗黒時代」とされてきた大元ウルス治下の文化政策と出版活動を、東アジアへの影響も視野にいれ、書物・言語・挿絵・地図等に即して再検討、かつてない知的活況を呈した時代の実像を描きだす。
目次
第1部 モンゴル時代の「漢語」資料と絵本の登場(『孝経直解』の出版とその時代;鄭鎮孫と『直説通略』;モンゴル朝廷と『三国志』 ほか)
第2部 大元ウルスの文化政策と出版活動(大徳十一年「加封孔子制誥」をめぐって;『廟学典礼』箚記;程復心『四書章図』出版始末攷―江南文人の保挙 ほか)
第3部 地図からみたモンゴル時代(「混一疆理歴代国都之図」への道―14世紀四明地方の「知」の行方)
著者等紹介
宮紀子[ミヤノリコ]
1972年生、徳島県出身。1999年京都大学大学院文学研究科(中国語学中国文学)博士課程単位取得退学。1999~2001年日本学術振興会特別研究員。2002年京都大学より博士学位(文学)取得。京都大学人文科学研究所助手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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