出版社内容情報
アメリカの「自由と民主主義」はなぜ「人種」問題を解決できないでいるのか。またそれはグローバル化の進行の中でどのような意味を持つのか。――「普遍的」価値体系としてのアメリカニズムと「人種」の関係を、植民地時代以来の多元的な歴史と、現代アメリカ社会における困難という二つの軸で捉え、全体像を浮き彫りにする。
目次:
序 章 アメリカニズムと「人種」
第Ⅰ部 アメリカ史と「人種」
第1章 アメリカ史の初期設定と「人種」
第2章 奴隷制廃止運動と「人種」
第3章 インディアンと「人種」イデオロギー
第4章 未完の革命と「アメリカ人」の境界
第5章 新移民とホワイトネス
第6章 公民権運動から黒人自立化運動へ
第Ⅱ部 現代アメリカと「人種」
第7章 住宅と「人種」
第8章 教育と「人種」
第9章 「人種」と結婚
第10章 スポーツにおける「人種」
第11章 「人種」をめぐる権利政治
終 章 アメリカの経験、南アフリカの経験
おわりに――過去の清算から未来の展望へ