出版社内容情報
ルネサンスを先導した詩的知性の結晶――古代ローマ世界から人間精神の規範を汲み
取り、キリスト教信仰と融合させつつ、ヨーロッパの知的宇宙の全体をアレゴリカル
な叙事詩に形象化、人文主義の新たな伝統をきりひらき、西洋の文学・芸術に絶大な
影響を及ぼした傑作。詳細な訳注を付した待望の邦訳完成。
目次：
凡例
略語一覧
愛の凱旋
貞潔の凱旋
死の凱旋
名声の凱旋
時の凱旋
永遠の凱旋
訳者解説
図版一覧
『凱旋』研究書誌
ペトラルカ著作目録
ペトラルカ年譜
固有名詞索引
各章起句索引
内容説明
ルネサンスを先導した詩的知性の結晶。古代ローマ世界から人間精神の規範を汲み取り、キリスト教信仰と融合させつつ、ヨーロッパの知的宇宙の全体をアレゴリカルな叙事詩に形象化、人文主義の新たな伝統をきりひらき、西洋の文学・芸術に絶大な影響を及ぼした傑作。
目次
愛の凱旋
貞潔の凱旋
死の凱旋
名声の凱旋
時の凱旋
永遠の凱旋
著者等紹介
池田廉［イケダキヨシ］
１９２８年東京都に生まれる。１９５０年京都大学文学部卒業。１９７２年大阪外国語大学教授。１９９３年名古屋芸術大学教授。現在、大阪外国語大学名誉教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
保山ひャン
1
「愛」「貞潔」「死」「名声」「時」「永遠」をテーマに、神話や歴史、聖書の登場人物などが凱旋パレード。パレードの最後の方でラスボスが出てくるあたり、興奮した。 「死の凱旋」では、ペトラルカの永遠の片思い、人妻ラウラが出てきて、「好きやったけど、わざとつれないそぶりをしてた」とか、言い出して、大いにずっこけた。 面白い！2014/07/23
相模
0
面白かった。 愛(欲)に貞節(美徳)が打ち勝ち、その貞節も死の前に同等に終わり、名誉が輝く。時が全て浚い、それでも最後に永遠がある。 愛の凱旋は図鑑を見ているような気持ちになりました。アエネーイスや変身物語を読んでると理解が深まるのかもしれない。 愛と死と永遠が特に好きでした。地上で価値あると信じた名誉が美徳が時のなかでただ空しき塵のよう。それでも最後に永遠があるというのは、なんとも複雑な気持ちになります。2013/09/11
tekesuta
0
凱旋の主を擬人化するなどローマの文化とキリスト教的教訓が融合されて魅力的な印象。最後、復活して天上でラウラと会うのが楽しみです、みたいな結末に人間的な親しみを感じた。 2011/10/14
