出版社内容情報
アメリカの哲学者であり教育学者であるデューイの人間形成理論を「探究」と
いう理念を中心に考察した。教育はたえざる「相互成長」をめざすという前提
のもと、近年話題となっている「習慣・コミュニケーション行為・反省的教授」
等の諸テーマにそって考察・理論展開する。
内容説明
本書は、今世紀のアメリカ教育を根底から再構築したといわれる哲学者であり教育学者でもあるジョン・デューイの「探究の理論」の現代的意義を考察したものであり、デューイの教育哲学のなかでも、とりわけ「探究理論」とそれと関連する諸理論を、現代の哲学者や教育学者がどのように評価しているかを考察したものである。
目次
第1章 探究をつうじての教育―社会的探究・生涯学習・相互成長
第2章 探究経験の地平―状況・習慣・コミュニケーション
第3章 探究の存在論的・論理学的考察―意味拡充のオルガノンとしての探究
第4章 探究の言語行為的・間主観的考察―探究共同体とコミュニケーション行為
第5章 想像的探究の射程―脈絡主義・美的経験・宗教的経験
第6章 教師・生徒間における協働探究―相互反省的思考の展開としての反省的教授
第7章 批判的探究の継承―対話と協働に関するデューイとフレイレの見解をめぐって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虎哲
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デューイの思想とそれに関する諸概念、受容についておおまかながら理解することができた。デューイは関係、とりわけ一対一の関係を重視しており(「デューイにとって、探究はつねに一対一の人間関係の中でコミュニケーションをつうじて行なわれる」262頁)、より良い社会を作ることを目指していた。デューイ思想の核となる存在論・認識論・論理学の部分で混乱し、知識不足を痛感させられた。教育が科学・アートであるというデューイの指摘は大いに共感した。日本におけるデューイ研究(杉浦・牧野)やD.ショーンの研究成果についても学びたい。2019/08/01
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