出版社内容情報
本書は、中国から律令とともに良賎制を導入した日本の古代国家において、賎
身分としての奴婢が担った社会的機能・在り方とその階級的側面のもつ経済的
意義とを初めて統一的かつ実証的に明らかにした労作であり、日本の古代社会
の構造的把握とその性格の解明に資するところ大であろう。
内容説明
本書は、中国から律令とともに良賤制を導入した日本の古代国家において、賤身分としての奴婢が担った社会的機能・在り方とその階級的側面のもつ経済的意義とを初めて統一的かつ実証的に明らかにした労作である。
目次
序章 良賤制・奴婢研究の課題と本書の構成
第1部 良賤制と卑賤観(罪人と奴婢―初期奴隷の来源をめぐって;天武十年紀の天下大解除と祓柱奴婢;天武十年紀の「祓柱奴婢」と戸座;賤身分と卑賤観)
第2部 奴婢の編成と職掌(官奴婢の存在形態と職掌;東大寺における奴婢の用役形態;東大寺奴婢籍の編首奴婢;神賤について;「長屋王家木簡」および「二条大路木簡」の奴婢)
第3部 奴婢の諸相(家人・奴婢の存在形態;編戸と奴婢割附;良賤訴訟と戸籍;「放賤従良」と奴婢の従良要求訴訟;律令官賤身分の変質過程と中世における遺制)
結章 日本古代社会と家内奴隷制