出版社内容情報
蕉風中心の俳諧史観を以て事足れりとせず、頂点を支えた底辺をも掘り起こし、
重層的な俳諧史の全体像に迫った画期的労作。従来殆ど顧みられなかった雑俳
をはじめ、江戸座から美濃派等の地方俳諧、さらには俳諧伝書類等をも再評価、
俳諧史上に正当に位置づける。文部大臣奨励賞受賞。
目次
俳諧の章(俳諧史;俳諧伝・俳諧史・句会)
雑俳の章(雑俳史の問題;前句付と雑俳;前句付とその変遷;元禄雑俳の作者層;享保京都奉納万句合の実態;江戸の前期前句付;連句の解体と一句立;川柳風狂句の独立;はめ句の実態;大坂の折句冠付;尾張天明狂歌と狂俳との接点;三河高浜のお高前句付;雑俳に見る「です」;方言資料としての雑俳)