感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すくすく
13
医療従事者の友人からお借りして。終末期は遠いものではなくて、自分自身の事故や、急性の病気などで今日、明日にも必要になる可能性がある。当人の意思が尊重されることが第一であるが、ゴール設定もケース毎に異なる。本書はそうした迷う、悩むシーンにおいて適切に悩むためには何を検討するのが良いのか、多数の事例を通じて学ぶことができる。患者や家族、医療チーム全員がそれぞれなりに基礎知識を持てたら、医療措置に対するすれ違いが減るのではないかな、色々考えさせられる良い本。素人が面食らう医療用語も解説があるので何とか読めた2024/09/28
Iwata Kentaro
7
献本御礼。本書の内容は亀田時代にずいぶんと取っ組み合ったが最近は勉強不足になっていました。非常に具体的、かつアカデミックでもあり、現場における終末期医療の考え方、原則、実践がよく理解できます。コロナの時代にとくに重要と思います。2021/12/21
Tatsuya Michibata
3
とても良い本だと思います。特に第13章『「主治医が患者中心の判断をしていない」と看護師が感じたときにどうすべきか?』は良かったです。こういうことで燃え尽きしまう看護師さんもいると思いますので...あと,私は内科中心の中小病院で働く内科医ですので、第18章の「周術期のACP」は、「へー、なるほど、こういうこともあるのね」と勉強になりました。2022/05/03
yuko
2
職場のACP(アドバンス・ケア・プランニング)研修で講師をお願いした平岡医師の著。患者さんとご家族の「これでよかった」につなげるための本とある。「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」で概要は理解したつもりでいたが、具体的に語られる事例に教えられることばかりで、「ACPの目的は死の瞬間まで続く意思決定支援であり、ある時点で患者の言質をとることではありません」という繰り返されるメッセージが心に染みる。医療従事者が抱える葛藤や知識のアップデートの必要性も改めて深く考えさせられた。2022/11/21