出版社内容情報
本を読む人の頭の中で、一体何が起きている?
読書だけが私たちの脳にもたらす能力を科学的に解き明かす。
▼本書で解説している、読書と脳についての謎
・なぜ「紙の本」で読んだ内容は記憶に残りやすい?
・読書によって「頭が良くなる」のはなぜ?
・漢字と仮名が混ざった文章を、脳はどうやって理解している?
・読書中に、内容と関係のないことを考えてしまうのはなぜ?
・「快読」「精読」「音読」の科学的な使い分けとは?
・読書のモチベーションを上げる科学的な方法とは? など多数。
情報過多とデジタル化の波によって、脳は常に疲弊しています。
本書は、そんな時代に読書だけが私たちにもたらすものを、脳科学の視点から解説します。
読書好きの方、読書の持つ科学的な力を知りたい方は必読の一冊。
【目次】
目次(仮)
はじめに あなたの脳は読書で変わる
第1章 読書の今をひも解く――データで見る「読まない時代」の現実
読書をしない子どもたち/子ども時代の読書体験が人生を変える?/犯人はスマホ? 減り続ける「紙の読書」/「文字離れ」ではなく「読書スタイルの変化」/読書量の減少は「冊数」だけでは測れない/情報の洪水から身を守るための「紙の本」の力/「脳内マップ」が記憶を助ける/実験で分かったスマホ読書の「不都合な真実」/難しい本ほど「紙」で読むべし/「スキャン読み」の落とし穴
第2章 読書がもたらす脳科学的メリット
脳が新しい刺激を求めてしまう理由/なぜ、脳はすぐに疲れてしまうのか?/ヒューリスティックが引き起こす「認知バイアス」の問題/メンタル不調をもたらす「反芻思考」の謎/読書が脳の「休息」になるしくみ/読書中の「心のさまよい」は悪いこと?/読書がもたらす脳と身体のリラックス効果/読書で「頭がよくなる」脳科学的メカニズム/読書が認知症予防になる理由
第3章 文字と言語処理の脳メカニズム
書けないけど「読めちゃう」漢字の不思議/なぜ世界には二種類の文字があるのか?/表意文字(漢字)の脳内処理/表音文字(アルファベット、ひらがな、カタカナ)の脳内処理/日本語を読む脳は、驚くべき「二刀流」の使い手/日本語が読めるのに読書しないなんてもったいない!/話し言葉としての日本語の力/日本語を聞くことが想像力のトレーニングになる/耳で聴く読書の可能性/字幕付き動画や映画は情報過多?/読書がもたらす「快感」の正体
第4章 認知バイアスとセルフトーク――自分を操る脳のしかけ
都合のいい情報ばかり集める脳のクセ/注意力を操って読書をもっと楽しく!/脳の数だけ「現実」がある?/知恵ブクロ記憶とは何者か/脳の作業台、「ワーキングメモリ」の役割/知識の「棚」を組み替えるスキーマの力/柔らかい脳を育てる「シナプス可塑性」/読書中のセルフトークに注目!/ネガティブセルフトークの影響/読書によって得られる「精神的自由」
第5章 脳が喜ぶ読書テクニックとアウトプット術
「快読」って何?――飛ばし読みの極意/「精読」って何?――脳メカニズムと活用法/「行間を読む」とはどういうことか/「音読」はなぜすごい?――脳の力を最大限活かす/なぜ「読みっぱなし」では記憶に残らないのか/読書習慣を身につける実践法/「クエスチョン立て」の実践/「読書カード」の活用術/その他の実践的Tips/「最強の読書法」をすでにあなたは経験している
第6章 読書がもたらす共感力と社会性
読書は「著者とのコミュニケーション」――ミラーニューロンの秘密/共感力が人類を進化させた/「精神的自由」を失ってはいないか/読書を通じて広がる「精神的自由」/未来への展望と創造性の涵養
あとがき