SB新書<br> 大阪ことばの謎

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大阪ことばの謎

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784815624712
  • NDC分類 818.63
  • Cコード C0281

出版社内容情報

私たちはなぜ大阪弁・関西弁的な表現をつい使ってしまうのだろうか?
その問いの先に、私たちのコミュニケーションを背後で支えている感覚が見えてくる。
日本語学の泰斗にして役割語研究の第一人者が、文楽、落語、小説、漫才、インタビュー、マンガ、アニメ、ドラマ等の幅広い資料を参照しながら、ことばと文化をめぐる謎に正面から挑む。

一度キチンと知っておきたかった
「大阪ことば」のあれやこれや。
目からウロコとはこのこと!
ほんまにほんまに。
――万城目学(小説家、大阪府出身)

内容説明

コミュニケーションの伝統に学ぶ。私たちはなぜ大阪弁・関西弁的な表現をつい使ってしまうのだろうか?その問いの先に、私たちのコミュニケーションを背後で支えている感覚が見えてくる。日本語学の泰斗にして役割語研究の第一人者が、文楽、落語、小説、漫才、インタビュー、マンガ、アニメ、ドラマ等の幅広い資料を参照しながら、ことばと文化をめぐる謎に正面から挑む。

目次

第一章 大阪人のしゃべりはなぜ軽快か―大阪弁のリズム
第二章 歌う大阪弁―アクセントが作ることばのメロディー
第三章 大阪弁・関西弁はひとつじゃない―「ほんもの」の大阪弁とは?
第四章 大阪弁はいつ、どのように生まれたのか―「コテコテ大阪弁」の誕生とその後
第五章 大阪人は本当にけちか―ステレオタイプの成立と変容
第六章 大阪人のコミュニケーションはどこがちがうのか―大阪人はストリートファイター
第七章 日本語話者はなぜ大阪弁に魅せられるのか―ポストモダン化する日本語話者

著者等紹介

金水敏[キンスイサトシ]
1956年、大阪府生まれ。放送大学大阪学習センター所長、大阪大学名誉教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。大阪女子大学助教授、神戸大学助教授、大阪大学教授等を経て、2022年より現職。博士(文学)。専門は日本語史、役割語(言語のステレオタイプ)研究。日本学士院会員。文化功労者(2023年)。著書に『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房、第25回新村出賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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評価

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

112
関西弁をイジり関西人をディスる駄本とは異なり、日本語学の泰斗による本書は、大阪ことばの構造を、歴史、地域性、文化的背景、気質などから幅広く分析した極めて良質の内容。関西弁のリズムやメロディを楽譜を使って表現するなど論理的でもある。京都・神戸・奈良・滋賀などとの違いだけでなく、大阪弁を、摂津・河内・和泉の地域に分けるなどの精緻な分析は、関西弁モノリンガルの私には納得感が高い。また、関西人の気質を踏まえ、中野好夫先生がシャイロックを関西弁で翻訳することを提案された逸話もワロタ(←関西弁がネット用語に進化)。2025/06/08

けんとまん1007

46
何となく関西の言葉について感じていたことが、言語化していただけたように思う。音・アクセントやリズム。楽しく話すこと。それだけでなく、今の府県ではなく、昔の地域(国)での分析が、なるほど~と。やはり、地理的な影響は大きいのだなあ~。2025/07/15

saga

46
アニメ・漫画『じゃりン子チエ』を見て以来、大阪弁が気に入った。そのため『大阪弁の秘密』などを読んだりしたが、本書は柔らかい題名に見えて、なかなかに学術的な内容となっている。大阪ことばの、ネイティブが表現するメロディアスなアクセントは、非関西人が真似るには難しいらしい。だから、エセ関西弁が見破られてしまうのだな~。京都弁が地方に広がった遠い過去。その後、明治に標準語が東京から広がる。方言周圏論を思い出した。大阪弁は進化しながら、方言の中心地として日本各地に影響を与えているのかもしれない……知らんけど。2025/07/14

九曜紋

11
著者は日本語史等の研究を専門とする博士にして大阪大学名誉教授。紛うことなき一流の学者先生。内容は専門分野の知識も駆使しながらサブカルチャーにも踏み込む等、読者を飽きさせない。まるで「少女民俗学」の大塚英志を想起させる筆致には感心しきり。新旧メディアの発展が大阪弁が全国規模で受容される基盤を造った、という見解は一理ある。また方言は等しく保護されるべき文化だ、という説にも異論はない。一方、メディアによって下品且つ横柄、尊大な人物たちが「大阪」を背負っていることを拡散されたことは大阪にとって悲劇とは言えまいか。2025/05/03

Inzaghico (Etsuko Oshita)

7
大阪弁の歴史やら標準語との比較やら大阪弁の実用ガイドやらがてんこ盛りの一冊。これを読んで、そういえば村上春樹は関西出身だったのを思い出した。大阪ではなんで「ん」の字にアクセントを置くのか(例:き「ん」てつ)、かねてから不思議だったのだが、これは関西人が好む「低起式2型」ゆえだそうだ。最初は低く入り、2拍目が上がる言い方だ。言われてみれば、マ「ク」ドもそうだ。最近、名探偵コナンのテレビ版を1~2話ずつ見ているが、本書に取り上げられている服部平次をはじめとする関西弁キャラクターが登場するという。楽しみ。2025/05/07

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