出版社内容情報
わたしたちの生活は、ありとあらゆる物質に囲まれています。
たとえば、朝起きて蛇口をひねれば、きれいな水を手に入れることができ、家族のお弁当用に、フライパンで卵を加熱して卵焼きを作ったり。準備が整ったら、今日はどんな格好で学校や会社に行こうかと、カラフルな洋服ダンスを眺める人もいることでしょう。
一方で、より俯瞰的な視点で見れば、自宅やオフィスの外壁には強固なコンクリートが、窓にはガラスが使われていたりします。
寒い季節には、酸化鉄のしくみによって発熱する携帯カイロにお世話になりますし、コンビニでご飯を買えば、近年では有料になったプラスチック製のレジ袋の有無を必ず聞かれます。
はたまた大切な人に一世一代の告白を行うシーンのお供は、輝かしいダイヤモンドリングかもしれません。
ここまでのストーリーで、すでに水、火、繊維、染料、レンガ、コンクリート、ガラス、鉄、プラスチック、ダイヤモンド……という多様な物質や素材が登場していることに、みなさんは気がつかれたでしょうか?
そうです、まさにわたしたち人間の生活、しいては人生は「化学」によってつくられているといっても過言ではないのです!
人類の発展やそれにひもづく世界史と切り離せない「科学」。
その中でも「化学」は、この世界を構成する物質や、わたしたちの衣食住、人類による技術革新に大きく影響を及ぼしている存在です。
本書では、わたしたちの生活に根づいている素材・物質を取り上げます。誰もが見聞きしたことのある原始的なものから、初耳のものまで、生活の延長線上にある身近な疑問を切り口に、化学のプロがやさしく丁寧に解説する1冊です。
それら素材・物質の誕生や発展にフォーカスしつつ、本書では大人として最低限知っておきたいサイエンス教養も楽しく身につけることができます。
さあ、奥深き化学の世界を、いっしょに冒険しましょう!
内容説明
化学を通して、世界がわかる!!人間の生活にとても身近な化学。蛇口から出る水や、食べ物を熱する火、安全な建物に使われるコンクリートやガラス、その輝きが人をとりこにするダイヤモンドなど、まさに私たちの暮らしは「化学」でできている―そんな化学を身近な問いから解き明かし、教養として楽しく学べる入門書が登場!さあ、今こそ学び直そう。
目次
第1章 水―「氷は0℃」と思っていませんか?
第2章 水と衛生―古代ローマ人のお風呂愛はお湯より熱かった!?
第3章 火―「大気」と「空気」はどう違う?
第4章 金属―小魚にはカルシウムは含まれていない!?
第5章 セラミックス―粘土を焼くと、なぜ硬い土器になるの?
第6章 ガラス―クレオパトラもガラスビーズを眺めていた?
第7章 ダイナマイト―家庭用コンロのガスが臭いのはなぜ?
第8章 染料―アイシャドーと口紅、化粧品はどこで生まれた?
第9章 医薬品―使いすぎるとどの抗生物質も効かなくなるって、ホント?
第10章 農薬―世界80億人の命を、化学肥料が支えている?
第11章 合成繊維―ストッキングの糸は、細いのになぜ強いのか?
第12章 プラスチック―紙おむつの吸収力がすごいのはどうして?
第13章 石油―石油、ガソリン、灯油、軽油、重油…違いは何?
著者等紹介
左巻健男[サマキタケオ]
東京大学非常勤講師。元法政大学生命科学部環境応用化学科教授。『理科の探検(RikaTan)』編集長。専門は理科教育、科学コミュニケーション。1949年生まれ。千葉大学教育学部理科専攻(物理化学研究室)を卒業後、東京学芸大学大学院教育学研究科理科教育専攻を修了。中学校理科教科書(新しい科学)編集委員。大学で教鞭を執りつつ、精力的に理科教室や講演会の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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