出版社内容情報
コードを「整理」して読みやすくするための理論とテクニック!
コードを整理して読みやすくするには、扱いやすい部分に分割する必要があります。本書は、XPの考案者でデザインパターンやテスト駆動開発のパイオニアであるケント・ベックが、システム全体の構造を考えて、どの段階で、どのように整理するかを提案します。たくさんのコードを含んだ大きな関数がある場合、それを論理的に小さなかたまりに分割する方法を解説し、結合性、凝集性、コード整理の費用対効果など、ソフトウェアデザインの背後にある理論を学びます。
内容説明
乱雑なコードを先に整頓すべきか?システム全体の構造を念頭に置き、コードを改善するには、いつ、どのように整頓するかを解説!エクストリームプログラミングの考案者で、ソフトウェアパターンの先駆者であるケント・ベックによるコード改善法。
目次
第1部 整頓(ガード節;デッドコード;シンメトリーを揃える ほか)
第2部 管理術(分けて整頓する;連鎖;バッチサイズ ほか)
第3部 理論(要素を役立つように関係づける;構造と振る舞い;経済性:時間価値とオプショナリティ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
逆丸カツハ
23
勉強を重ねた人が要点を思い出すために読み直すためのシンプルで重要なことが書かれている本という印象。復習にはなったが、少し自分には早かったかもと思う。2025/03/20
むらさき
8
めちゃくちゃ良かった。特に理論と実践の狭間を攻めているのがとても良い。第2部の終わりで「先に整頓すべき(Tidy First)」かに対して、「状況による」と言っているのが最高。理論で抑圧的なルールを作るのではなく、「状況によるよね」ベースで「ではどういう状況」なのかを問いかけとして言語化しているだけで、とてつもなく価値あることだと自分は思う。こういう現場ベースの漠然としたところを分析して整理する本大好き。2025/02/01
calicalikoume
6
100数十ページ程度の薄い本ながら、プログラムの整頓に関するノウハウが凝縮されている。本書自体が、本書の思想を元に整頓されたんだろうか。ページ数に対して割高感を覚えるかもしれないが、最後まで読んで身につけた結果得られる効果の方が大きいと思う。良かった。続編も楽しみに待つ。2025/04/06
mft
4
コードの「整頓」をいつやるか。整頓はリファクタリングのサブセットみたいなものだが、変更のため、変更しやすくしておくため、といった目的をもってやる。いつやるかはいろいろなファクターがあるので一概には言えないが考慮するのはこういうことというような指針をまとめてある2025/04/27
どらぽん
4
本の帯にある通り、先にコードを「整頓」すべきかについて語られている。132ページと薄め。後半は理論の話になっていて、ディスカウントキャッシュフローとコールオプションという別分野の言葉で整頓の優先順位を説明してて面白かった。ただ、具体的なエピソードやコードがないので、非常に良いことを言っていると感じる一方、自分の行動に繋げるイメージがわかなくてもどかしい。続編もあるらしくとても待ち遠しい。2024/12/31