出版社内容情報
私たちの生の現実は、目の前にはいない「不在」の存在を感受し、そうした存在ともアフェクトしあいつつ生成されている。死という根源的な経験を見据えることで、生きる現実を新たな視線から捉えなおし、葬儀のあり方の変化やデスマスク、死と死者をめぐる記憶の語りなど死をめぐる様々な現実から、これまで確固としたものにみえていた生から、「こうありえたかもしれない」という別様の生に迫る。
【目次】
序章 死という経験
--情動(アフェクトゥス)論からの探求
[西井凉子]
1 死という根源的経験
2 死の人類学研究における本書の位置づけ
3 情動論(アフェクトゥス)的視座から
4 本書の構成
Ⅰ 死のマテリアリティ
1章 そのご遺体はナマです
--葬儀業の仕事にみるナマ感覚のアンビヴァレンス
[田中大介]
1 ナマの遺体
2 予察
3 遺体と向き合う流儀
4 死者の人格
5 身体とモノの境界線
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