出版社内容情報
ローマ皇帝ネロの宮廷で「優雅の審判者」として重用されるも、後に自死を余儀なくされた人物による風刺小説。酒宴や音楽、性的快楽といったサテュロス的世界観が全篇を彩り、特定のジャンル分けを拒むかのごとく、さまざまな文学的要素が渾然一体となっている。最大のエピソード「トリマルキオの饗宴」において、成り上がりの解放奴隷が主催する、過剰なまでに豪華な宴の描写は殊に有名。
【目次】
内容説明
奢侈に溺れる上層階級、規範を失った世俗社会を舞台に、人間の愚かさを鋭く描き出す旅物語。
目次
一 修辞学校(第一章―第五章)
二 美少年ギトン(第六章―第一一章)
三 泥棒市場(第一二章―第一五章)
四 プリアポスの女祭司(第一六章―第二六章六)
五 トリマルキオの饗宴(第二六章七―第七八章)
六 ギトンとの仲たがい(第七九章―第八二章)
七 詩人エウモルポス(第八三章―第九〇章)
八 ギトンとの仲直り(第九一章―第九九章)
九 難破(第一〇〇章―第一一五章)
十 遺産狙いの町(第一一六章―第一二五章)
十一 プリアポスの怒り(第一二六章―第一三九章)
十二 色仕掛け(第一四〇章―第一四一章)
著者等紹介
岩谷智[イワヤサトシ]
千里金蘭大学名誉教授。1954年愛知県生まれ。2025年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
俗世の肉体と言葉に関する文法・修辞・論理の下級3学科と宇宙に関する算術・幾何・天文・音楽の上級4学科は古代ローマから自由7学科として神学・法学・医学の専門教育前の教養として階層化された。1世紀の皇帝ネロの時代に高官だったという著者はこの作品で、下級に属する修辞学校に通う学生の視点で肉体と言葉による飽食と逸楽の俗世を風刺的に描いたとされる。具象と抽象の対話でバランスを保つ帝国システムを示唆する本書は、富裕な解放奴隷が催す饗宴と登場人物たちの放埒な性欲によって蓄積を消尽させて循環する古代の世界観を垣間見せる。2026/03/13
-
- 洋書電子書籍
- 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』(英…




