内容説明
暴力装置から見える、植民地統治の実態―受刑者が示す抵抗と従順、看守や教誨師の実態と制度の変遷。東アジア近代法制史の新たな一頁。文明と暴力―その両面をあわせもつ監獄は、日本の植民地支配下にあった台湾と朝鮮にも近代的刑罰の導入を強いた。植民地統治のために監獄という装置はどのように利用されたのか。法制、言説、実践から監獄と植民地の実態に迫る。
目次
序章
第一章 植民地台湾と朝鮮の監獄教誨に関する法制及び運用実態
第二章 植民地台湾における監獄作業に関する一考察
第三章 植民地朝鮮の監獄作業に関する考察
第四章 日本帝国の看守に関する考察
第五章 植民地朝鮮及び台湾における釈放者保護について
結論
著者等紹介
林政佑[リンセイユウ]
京都大学法学研究科博士課程修了、京都大学博士(法学)。現職:台湾輔仁大学副教授。専攻:東アジア法制史、法思想史、法社会学、刑事政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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