出版社内容情報
せまく密集した日本の住宅を分析し,「食寝分離論」で生活の風景を一変させた建築家・西山夘三。戦後復興,高度成長──発展の夢に酔いしれた時代のなか,その波に翻弄されながらも,建築の巨人が生涯をかけて考えつづけたグランドデザインと生活のリアル。彼が探し続けた「すまい」とは,そして,「街」は,今になにを残したか? 街を描くよろこびと,その苦悩を詰め込んだ大著。
内容説明
問う、わたしたちの「くらし」を―。生活の風景を一変させた建築界の巨人が、生涯をかけて考えつづけたグランドデザインと生活のリアル。それは果たして、わたしたちの「しあわせ」につながったか?街を描くよろこびと、その苦悩を詰め込んだ大著。
目次
第1部 戦前戦中期―すまいの研究者を目指して(生涯にわたる六冊の自伝 自伝執筆が物語るもの;西山の離陸、三高から京都帝大へ;近代建築運動を生み出した工業社会;住宅調査に基づく研究方法論;戦時社会政策と総力戦体制;戦時社会政策の虚構)
第2部 戦後復興期―戦後の混乱の中で(終戦を迎えて;京都は“非戦災都市”だったのか;京大職組初代委員長として;波乱に満ちた新日本建築家集団(NAU)の結成
民主主義化学者協会(民科)と国民的建築学)
第3部 高度成長期以降―高度経済成長の波に抗して(調査研究から計画立案へ;高度経済成長と国土計画の時代;京都計画1964が意味するもの;新全総が破綻、総合点検作業へ;まちづくり運動への参加の中で;西山は20世紀をどう生きたか)
著者等紹介
広原盛明[ヒロハラモリアキ]
1938年旧満州ハルビン市生れ。1965年京都大学大学院工学研究科博士課程退学、西山研究室の助手となる。1971年京都府立大学住居学科助教授、1985年同教授、1992~98年同大学長を務める。2000~10年龍谷大学法学部教授(都市政策)。工学博士、一級建築士、技術士(都市計画・地方計画)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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