出版社内容情報
カント晩年の著作『人間学』をどのように評価するか。「なんじなすべし」という厳格な定言的命法に支えられたカントの道徳形而上学は、妥協を許さないような性格をもつが、一方には現実味のある人間学がある。本書は道徳的人間学を、道徳形而上学と人間学との邂逅点とする視点に立ち、カントの豊かな人間味あふれる社交の倫理学を描き出す。
内容説明
最晩年の人間味あふれる豊かな道徳哲学。定言命法に支えられた道徳形而上学は妥協を許さぬ厳格な理想を掲げるが、一方でカントにはより現実的な人間学があった。
目次
序論 問題設定
第1章 道徳的人間学への展望
第2章 性格基礎論
第3章 性格形成論
第4章 社交論
第5章 礼儀作法論
第6章 信頼論
結論 道徳的人間学の意義
著者等紹介
高木裕貴[タカキユウキ]
1990年兵庫県生まれ。2022年、京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、立命館大学非常勤講師。専門は、カント哲学、倫理学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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